意味
- 大人としての自覚: 成人式は、新成人が社会の一員としての責任を自覚し、自立した人生を歩み始めることを象徴します。
- 家族や地域への感謝: 成人式は、親や家族、地域社会への感謝を示す場でもあります。これまでの支えに感謝し、恩返しする決意を新たにする機会です。
- 社会的な承認: 成人式は、新成人を正式に社会の一員として迎え入れる儀式でもあります。この場を通じて、地域や社会とのつながりを再確認します。
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歴史
- 奈良時代の「元服」: 成人式のルーツは、奈良時代に行われていた「元服」にさかのぼります。「元服」は男子が成人として認められるための儀式で、主に貴族階級で行われていました。このとき、男性は冠や衣装を変え、成人としての名前を与えられました。
- 江戸時代の「裳着」や「袴着」: 江戸時代には、女子の「裳着」や男子の「袴着」といった儀式が行われていました。これらは現代の成人式の前身と考えられています。
- 現代の成人式の始まり: 現代の成人式は、1946年(昭和21年)に埼玉県蕨市で行われた「青年祭」がその起源とされています。戦後の復興期に若者の自立と希望を祝う行事として始まり、全国に広まりました。
- 法改正と成人年齢: 2022年(令和4年)4月に成人年齢が20歳から18歳に引き下げられましたが、成人式は多くの自治体で引き続き20歳の節目に開催されています。これは、20歳が飲酒や喫煙が許される年齢であることや、慣習的に重要な節目と考えられているためです。
- 現代に存続・再現されている元服儀式
- 岐阜県旧徳山村住民が集団移転した本巣市文殊集落では、中学3年生を対象に毎年1月に元服式が行われる。
- 滋賀県近江八幡市の祭り「左義長」では、17歳の男子を「元服若衆」と呼び、左義長に火をつける役目を命じられるが、火のついた藁苞を持った元服若衆が左義長に近づくのを他の若衆が邪魔をすることで試練を与える。儀式は左義長に火がつくまで続けられる。
- 武蔵御嶽神社(東京都青梅市)では中学校を卒業する男女を対象に、武家の古式を再現した元服式を2017年3月に行い、2018年にも予定している。
- 青森県、栃木県、石川県、愛媛県、宮崎県、熊本県や、その他一部の地域にある中学校は中学2年または3年になると学校行事として「立志式」(りっししき)、「立春式」(りっしゅんしき)、「少年式」(しょうねんしき)、「元服式」(げんぷくしき)を行なっている。
現在の成人式
現代では、振袖(女性)やスーツ(男性)といった華やかな衣装を身にまとい、地域ごとの式典や集会に参加することが一般的です。また、同窓会的な役割を果たすことも多く、懐かしい友人たちとの再会を楽しむ場ともなっています。
成人式は、個人としても社会としても重要な行事であり、人生の大きな節目を祝う日本の伝統文化です。
祝いの日に着る1着の着物選び、迷いますよね。
自分らしさと、大人として新たな決意や希望を含め冒険して選ぶのも良いでしょう。
着物への意識を持って、幅広い目線で見つけて下さい。
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